私、ふみづきは高校・大学とド文系を歩んできて、仕事も事務職。
そんな私がITパスポート受験を決意し、2か月で合格するまでの受験記録です。
1.私が受験に至った経緯
私は大学で歴史学を学んでいましたが、これは社会で直接役に立つスキルではありません。
実際、今の仕事で歴史の知識が役に立つことはほぼありません。
また、今の仕事は単純な事務職。いつAIに淘汰されてもおかしくない仕事です。
最近ふと「もしこの会社がだめになった時、この仕事が必要でなくなった時に、どこかで拾ってもらえるスキルを身につけておきたい」と考えるようになりました。
そこで目を付けたのがIT業界。
人材不足が予見されており、労働人口や生活への影響度合いを考えれば、将来性のある仕事ではないかと思ったのです。
しかし、ITなど、全く未知の世界。それに、プログラマーやシステムエンジニアは激務という話をよく聞きます。
でも、触れてみないことには自分に適性があるかはわかりません。
そこで、まずは初歩的な国家資格である「ITパスポート」から受験してみようと決意します。
2.情報系資格の序列
情報系資格はIPA(情報処理推進機構)が開催しており、そのすべてが国家資格となっています。
IPAによれば、難易度は以下の通り区分でき、ITパスポート(通称:iパス、IP)および情報セキュリティマネジメント(通称:セキュマネ、SG)については「情報サービスを受ける側の資格」とされています。
レベル1 | ITパスポート(IP) |
レベル2 | 情報セキュリティマネジメント(SG) 基本情報技術者(FE) |
レベル3 | 応用情報技術者(AP) |
レベル4 | ITストラテジスト システムアーキテクト プロジェクトマネージャ ネットワークスペシャリスト データベーススペシャリスト エンベデッドシステムスペシャリスト ITサービスマネージャ システム監査技術者 情報処理安全確保支援士 |
「情報サービスを提供する側」の試験は、上記表の基本情報技術者(FE)以下。
つまり、将来的にIT業界でやっていこうとするのであれば、iパスだけでは不足も不足ということです。
私は最終的には応用情報技術者(AP)までは取ろうと考えていますが、現時点では情報セキュリティマネジメントまでしか取得していません。一体いつになることやら…。
あと、これは界隈でよく囁かれているようですが、セキュマネと基本情報技術者が同じレベル2で整理されていることには疑問符。
実際、セキュマネはほぼ過去問だけで対策できますが、基本情報技術者はプログラミングの習得が必須(表計算(エクセルのようなもの)も選択可能ですが、転職目指して資格を取得するなら、プログラミング言語を勉強しておかないと役に立ちませんよね)。
私は今、Pythonという言語を勉強していますが、とてもセキュマネと同じ勉強時間で合格まで持っていける気がしない。難しすぎる…。
なお、ITパスポートはCBT(パソコンで回答する方式)で試験が開催されていますので、基本的にいつでも受験可能です。
試験の詳細は、以下のIPAのHPから確認できます。

3.iパスの難易度と合格率の推移
続いて、iパスの難易度と至近5年の合格率の推移をまとめておきます。
1.難易度
まず難易度についてですが、上記2.でまとめた通り、IPAが実施する情報系資格の序列ではもっとも低いレベル1に分類されています。また、この試験の受験層は高校生~大学生がボリュームゾーンであり、IT系よりも非IT系の方が多く受験しています。
加えて、実際に私が勉強した感触としても、知識は広く浅くを問われることと、数学系の知識は極めて簡単なもの(数学というより、公務員試験の教養試験レベル)であることを鑑みると、IT専攻ではない人間でも十分対応可能であるため、難易度は低めであると言えます。
2.至近5年の合格率推移
至近5年の合格率推移を、IPAの公開情報に基づき整理します。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2016年度 | 77,765 | 37,570 | 48.3% |
2017年度 | 84,235 | 42,432 | 50.4% |
2018年度 | 95,187 | 49,221 | 51.7% |
2019年度 | 103,812 | 56,323 | 54.3% |
2020年度 | 131,788 | 77,512 | 58.8% |
受験者数、合格者数、合格率すべてのデータが上昇傾向にあることがわかります。
ITパスポートの知名度が向上したことも要因にはあげられますが、やはり時代がIT人材を求めていることも関係しているのではないでしょうか。
2020年度の合格率は60%に迫る勢いであり、ここからも難易度は高くないということを読み取れます。
参考までに、IPAが公表している統計情報のリンク先を貼っておきます。年代別、都道府県別のデータが公表されていておもしろいですよ。
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/202103_ip_toukei.pdf
4.受験結果、970/1000点で合格!

まずは試験結果から。
ITパスポートは1000点満点の試験ですが、私は970点で合格できました!やったね!
ここまで高得点を叩き出せたのは、後述の参考書のおかげだなあと感じています。あとは過去問アプリ。
5.合格までの勉強時間は50時間
ITパスポート合格までの私の勉強時間は、50時間27分でした。
うち、参考書に費やした時間は32時間、過去問アプリが残りの18時間。
受験前はネットで「文系の場合は合格まで100時間~150時間必要!」なんて情報を見てビビってましたが、実際に勉強してみたら、50時間で全然余裕でした。要領のいい人なら、30時間とかでも全く問題ないはずです。
(実際に勉強した私からすると、100時間とか書いてる人は本当にiパスを受験したことがあるのか…と疑ってしまいますね(‘_’))
勉強場所は、会社の始業前の時間や、交通機関での移動中など。主にスキマ時間を活用していました。今勉強しているプログラミングとなると、もう腰を据えて勉強しないと太刀打ちできませんが(´;ω;`)
iパスはそこまで構えなくとも、コツコツ勉強すれば誰でもちゃんと合格できる試験だと思います!
ただ一言付け加えるとすれば、iパスの後、情報セキュリティマネジメントや基本情報技術者を受けようと考えているのであれば、合格点ギリギリを攻める勉強をするのではなく、ある程度知識が頭に残るように勉強しておくのがいいです。
私はセキュマネも合格しましたが、iパスの勉強をしていたおかけで、勉強時間をかなり短縮できました。基本情報技術者は現在進行形で勉強していますが、午前試験はほぼiパスの出題範囲と同じなので、午後試験の勉強だけに集中できています。
6.おすすめの参考書・栢木先生シリーズ
私が活用した参考書は「栢木先生のITパスポート教室」。ねこちゃんの表紙がかわいいテキストです。
テキスト内は基本的に単色でデザインされており、勉強するにあたって目がチラチラざわつかなくて、とても集中できます。
ところどころ挿入される猫ちゃんのイラストはシンプルながらも、勉強中の癒しになりGood。
また、内容としても、試験の出題範囲をしっかりカバーしており、正直iパスについては参考書はこの1冊のみで十分です。
過去問演習について、スマホアプリでOK。過去問集を購入する必要はありません。
不安な方は、同じく栢木先生シリーズの「書き込み式ドリル」で、問題集の知識が頭に入っているか確認するのが良いと思います。
7.まとめ
ITパスポートは出題範囲こそ広めではありますが、問われる内容は決して深くないので、コツコツ勉強すれば誰でも合格できる試験です。
文系の私でも、「勉強時間50時間で、970/1000点で合格」との試験結果でした。
勉強方法としては、まずは参考書を読んで、知識のアウトプットは過去問アプリでOK。
これから勉強しようとしている方の参考になれば幸いです。以上、ITパスポートの受験記録でした。
≪勉強の合間にいかが?≫
エジプト旅行記。私の6泊9日の旅をまとめています。写真をたくさん載せていますので、勉強の合間に、エジプトの古代遺跡や町並みなどを感じてみてはいかがですか?
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