心してかかれ|文系非IT、未経験の私が応用情報技術者試験に合格したお話|教材や勉強方法など

応用情報技術者試験のおすすめ参考書 生活を豊かに

筆者は文系・非IT系職種、未経験でしたが、2022年4月の試験にて、応用情報技術者試験に一発合格。

同じような境遇の方向けに、受験記録を残します。きちんと勉強を積み重ねれば、必ず合格できる試験です。

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1.応用情報技術者試験について

(1)レベル3/4に該当

応用情報技術者試験はIPA(情報処理推進機構)が主催している、高度IT人材を目指す人向けの資格試験です。

情報処理に関してそこそこ細かい内容を広く問う試験であり、応用情報技術者試験の勉強に取り組むことで、基本情報技術者試験等で足固めした知識の土台の上に、ワンランク上の技術力・対応力を培うことができます。

また、試験の難易度はレベル3に分類され、情報処理試験の中では難しい部類に入ります。

レベル1ITパスポート(IP)
レベル2情報セキュリティマネジメント(SG)
基本情報技術者(FE)
レベル3応用情報技術者(AP)
レベル4ITストラテジスト
システムアーキテクト
プロジェクトマネージャ
ネットワークスペシャリスト
データベーススペシャリスト
エンベデッドシステムスペシャリスト
ITサービスマネージャ
システム監査技術者
情報処理安全確保支援士

(2)午前・午後の2区分での試験

応用情報技術者試験は、午前試験・午後試験に分けて実施されます。

午前試験は4肢択一、80題の出題です。1問あたり1.25点で、6割以上の得点率で午前試験突破です。

なお、午前試験が不合格だった場合、午後試験の採点は行われません

午後試験は、11題のうち5題(うち1題は情報セキュリティを必答)を選択します。各20点満点で、合計6割以上の得点率で午後試験突破です。

そして、午前・午後のどちらも6割以上の得点率であった場合、受験者は晴れて合格となります。

(3)広範で深い知識が必要

応用情報技術者試験では、情報処理に係る知識の全般を問われます。

試験範囲は基本情報技術者試験(FE)とほぼ同じですが、問われる内容はFEよりも若干深堀されており、表面上の暗記や知識では合格が難しいと感じました。

点の知識で終えるのはなく、それぞれの仕組みが他の要素にどのように関わっていくのか、を意識しながら勉強する必要があります。

(4)合格者は高度試験の一部が免除

応用情報技術者試験に合格した場合、レベル4に分類される高度試験の午前試験Ⅰが免除されます。

ただし、免除される期間は合格から2年間。

高度試験の取得を目指している方は、応用情報技術者試験の合格時期をコントロールするのも一案かもしれません。

(筆者は情報処理安全確保支援士の取得を目指しており、ダメ元でも、午前免除の期限である2023年秋試験を受験するつもりです。)

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2.私の試験結果と勉強時間

(1)午前81.25点、午後73.00点で合格!

私はAP受験の半年前にFEに合格しており、午前にはそこそこ自信があったのですが、81.25点。

やはり、試験範囲はほぼ同じと言えど、APの方が、難しいです。

そして午後試験。

もう、受験時間いっぱいいっぱいに粘って、終わった直後「落ちたな」と思ったレベルでした。

それくらいできなかったと感じた、とにかく難しかった。

結果的には73点で合格でしたが、採点者の匙加減(文章回答箇所)もあると思います。

(2)勉強時間は200時間

おいしいプロテイン

私がAPの試験勉強に費やした時間は約200時間でした。

FEで基礎を積み上げていたものの、IT初心者にとっては、午後試験対策にとにかく時間がかかった。

選択は、情報セキュリティ(必答)、経営戦略、サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、システム監査の、俗に言う文系ハッピーセット。

将来的に転職を考えるのであれば、ネットワークとか組み込みシステム開発とかを選ぶべきだったのでしょうが…FEから半年後の試験では、これらを合格点までもっていく時間も余裕もなかったです。社会人の辛さ。

もしFEすっ飛ばしてAPを受ける場合、非IT系・未経験者であれば、午前試験の対策に+200時間は見積もった方がいいと思います。

(3)試験当日…空席多い!午後試験に来ない人いる!!

びっくりしたことが、応用情報技術者試験の空席率。

午前試験でも2割ほど来ていませんでしたが、昼休みを終えた頃には3~4割いない…

午前試験で手ごたえがなく、諦めたということでしょうが、正直昼からも席に座って受験する側としては、それだけの人が脱落していく試験なんだ…と肝を冷やした瞬間でした。

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3.個人的に感じた、攻略のコツ

(1)文系非IT・未経験の場合、基本情報技術者からの受験をおすすめ

まず、私と同じく、文系非IT・業界未経験の方へ。

いきなり応用情報技術者試験ではなく、まずは基本情報技術者試験を受験することをおすすめします。

ネット上では「文系にとっては、基本より応用の方が勉強しやすい」との意見もありますが、人によりけりだと思います。

効率よく勉強できて、とりあえず合格だけすればいい、ということであれば、いきなりAPでもいいと思います。

ただ、大抵の方はそんなにサクッと合格レベルまで知識を積み上げられません。APの合格率が20%台しかないことからも明白です。

(2)午前試験で9割取るくらいの気持ちで臨め

午前試験の知識は午後試験でそのまま使えます。

むしろ、午前試験で知識の土台を作れていなければ、午後試験の突破は不可能とも言えます。

とにかく午前試験。まずは午前試験。

9割で合格するぞ!くらいの気持ちで勉強してください

(3)スケジュール管理をしっかりと

知識の定着には意外と時間がかかります。ましてAPは試験範囲が広いのでなおのこと。

これまで、高校・大学入試や、様々な資格試験を受験する中で、自分が試験の何か月前にスイッチが入るのかは、だいたいわかると思います。

ただ、個人的に、APは試験3か月前からは本腰を入れて勉強をした方がいいと思います。

とにかく試験範囲が広くて、とても1か月前に本気になっても間に合わない。まして社会人なら尚更。

(4)午後試験の選択は自分の進みたい道で決める

午後試験は、情報セキュリティが必答、残りは4題を選択することになりますが、将来自分がどのようなキャリアを形成したいか、に主眼を置いて、選択する4題を選ぶといいでしょう。

私は、ネットワークや組込みシステム開発を選びたかったですが、スケジュール管理をミスって合格レベルまで持っていけず…文系ハッピーセットに逃げてしまいました。

私自身の後悔をお伝えするという意味でも、是非、自分の進みたい道にある分野の問題を選択して受験いただきたいと思います。

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4.おすすめの参考書・ツール

(1)午前試験

1)徹底攻略 応用情報技術者教科書(瀬戸美月さん著)

個人的にイチオシなのが、こちらの参考書。「徹底攻略 応用情報技術者教科書

イラストはそれほど多くないですが、文字を詰め込みすぎない・見やすい配色で、参考書を見開いた時に「見やすいな」と思いました。私もこの参考書を使って、試験に合格しています。

序盤の基数(2^3とか)あたりは、FEの知識を前提にしている部分もありますが、高校数学のお話なので、ネット検索するだけですぐ理解が進むと思います。

2)キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者

ネット上で評判がいいのがこちらの参考書。

ただ、FEの記事でも執筆しましたが、こちらの参考書はイラストが多めで、個人的には少しくどいと思いました。

好き嫌いが分かれる参考書だと思うので、ネットでポチる前に、書店で実物を見ることをおすすめします。

(2)午後試験

午後試験は、とにかく過去問を解きまくってください!

私は過去問道場さんに大変お世話になりました。ありがとうございました。

過去問道場さんでは、以下のページにて、AP過去問および解説を公開しています。

応用情報技術者過去問道場【午後版】

無料で利用できるなんて、本当にありがたいことです。

ぶっちゃけ、午後対策についてはテキストの購入は不要、こちらのサイトのみで十分だと思います。最低でも至近5年分は回すようにしましょう。

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5.合格後に思う、勉強の進め方

合格後に思うのは、「もっと学びたい分野をしっかり勉強して試験に臨みたかった」ということ。

つまり、スケジュール管理をミスって、勉強が不十分なまま、試験当日を迎えてしまったということです。

特にIT初心者の方にとっては、AP合格は簡単なことではありません。

少なくとも、試験半年前から参考書を1周は読み終えるくらいで、試験の難易度と、自分にどれだけの学習時間が必要かを、見繕っておいた方がいいと思います。

これから試験を受けようとお考えの方。

自分が将来的にどこを目指すか次第ではありますが、もし、転職や社内での評価アップが目的であるならば、急いでAPに合格するのではなく、この先自分に本当に必要となる分野の勉強をしっかりして、午後試験でもその分野を選択して、試験に合格して、自分にはそのスキルがあるのだと、自信を持てる状態にすべきだと、今更ながらに思います。

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6.文系非IT・未経験でも合格可能

しっかり対策をすれば、文系非IT・未経験者でも、応用情報技術者試験には合格可能です。

そのためにはスケジュール管理と、自分に合ったテキストを見つけることがとても重要。

是非、一発合格を目指して、頑張ってください!

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