【エジプト旅行①】結局のところ、エジプトは安全なのか。

ピラミッドとスフィンクス エジプト

今回ご紹介・考察するのは、エジプトの治安について。

ギザの三大ピラミッドルクソールの王家の谷、そしてアスワンのアブシンベル神殿など有名な古代遺跡が数多く残るエジプトは、歴史古代文明好きならば「いつか必ず訪れたい国」の一つであるはず。

しかし、エジプトにはどうしても”危ない国”、”テロが頻発する国”というイメージが付きまといます。

 「エジプトを旅してみたい

かつての私と同じような思いを持ち、このブログに足を運んでくださったみなさまにとって、この記事が背中を後押しする一要素になればと思い、ここに旅行記を残します。

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1.私の旅行条件

まずは、私のエジプト訪問条件について。

旅行時期2018年12月中旬~下旬
期間10日
人数・性別女2人
ツアー利用英語ツアー利用(他参加者なし)

友人との女2人旅、経費削減のため英語ツアー利用でした。

なお、ツアーと言いつつも私たち2人のためだけに専門スタッフがつくタイプだったので、周りに気を遣わずに済み、とても快適な旅でした。このツアーについては下記の記事で紹介しています。

結果論ですが、英語ツアーを利用してよかったと感じています。

それは旅行の快適さだけでなく、治安に対する不安感の払拭という意味合いの方が大きいです。

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2.外務省による治安情報(2021年8月現在)

(1)エジプトでは過激派集団の活動家続く

ルクソールのハトシェプスト女王葬祭殿
ルクソールのハトシェプスト女王葬祭殿

エジプト旅行を検討中の皆さまにとって、まず何よりも気になるのは現地の情勢、すなわち「治安」ではないでしょうか。

ここ数年、地理的要因も相まって、エジプトは不安定な状況に置かれていました。

特に最近だと、某原理主義集団の活動が盛んでしたね。

彼らの活動が活発であった当時は「エジプトは行きたくても行けない国だ」という認識が私の中にありました。

※2021年8月現在、彼らの動きは、少なくとも日本からはほぼ確認できないほど落ち着いています。しかし、エジプトと宗教を同じくするアフガニスタンでは、2021年8月にタリバンが首都カブールを制圧すすなど、世界情勢を震撼させる出来事が依然として起こっているのが現実です。

では、彼らの活動が沈静化してきている今、エジプトはどのような情勢に置かれているのでしょうか?

(2)外務省が示す安全レベルは

まずは外務省の「海外安全ホームページ」を確認してみましょう。

こちらのHPでは、各国・地域ごとに危険レベル(1~4)が割り当てられており、最新の世界情勢を反映した安全情報を確認することができます。

現在のエジプトの安全情報はこちらから確認できます。

なお、2019年1月27日現在の安全情報は以下の通り。

  • カイロ   :レベル1
  • ルクソール :レベル1
  • アスワン  :レベル1
  • アブシンベル:レベル1

2021年8月現在、新型コロナウイルスの影響で、エジプトに限らず、太宗の国の危険度が引き上げられています。)

ナイル川沿い、すなわち、観光地がよく訪れる地域はすべて「危険度レベル1」となっています。しかし、地方によっては「レベル2」「レベル3」の表記も。

また、日本やアメリカ、ヨーロッパ諸国の危険度が「レベル0(白塗り)」である点を考えても、いくら危険度レベルが低くとも「エジプトは安全」と判断することはできません

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3.私が実際に旅をして感じたこと

(1)帰国後数日内にギザでテロ発生、あと数日ずれていたら…

エジプトのルクソールのカルナック神殿

では、私が実際に旅をしてみてどうだったか?

結論を申し上げますと、何事もなく無事に帰国することができました

しかし、それは運が良かっただけだということを、帰国後、思い知らされることになるのです。

エジプトのピラミッド近くで爆弾爆発 ベトナム人観光客ら4人死亡

エジプトの首都カイロ近郊で28日夜(日本時間29日未明)、通行中のバスの近くで爆弾が爆発した。エジプト当局によると、バスに乗っていたベトナム人観光客3人とエジプト人のツアーガイドの計4人が死亡、他のベトナム人観光客ら少なくとも10人が負傷した。ロイター通信が伝えた。

産経新聞 https://www.sankei.com/article/20181229-CQJHXZAQ4JMMTACUXGGM4V3ETY/

私がギザのピラミッドに足を運んだ日から1週間も経たないうちの出来事です。

自分が訪れた地で、テロが起こり、命を落とす方が出てしまった。もし、あと数日旅程がずれていたら?

…「死ぬのは私だったかもしれない」。恐ろしい気持ちで記事を読むことしかできませんでした。

なお、2018年3月には、エジプト第二の都市とも呼ばれるアレクサンドリアにおいてもテロが発生しています。自動車爆破により、警察官2名が亡くなりました。2日後に大統領選強を控えるさなかの出来事でした。

(2)街中も大通りを外れると陰鬱な雰囲気

エジプトのルクソール市内の治安
ルクソール市内

では、テロ等特殊な出来事ではなく、「日常」という視点ではどうなっているのか。

1)街中は不衛生

なによりもまず、エジプトの街は、カイロだろうがルクソールだろうがとにかく汚いです。清潔感は全くありません。

別の記事で詳しく執筆しますが、路上にごみ回収場があるが、そこに入りきらないごみが地面に散乱、大量のハエがたかり、付近を野犬が徘徊している、という始末です。とにかく不衛生。

2)街中を野犬が徘徊…

「治安」という観点からは少し外れてしまいますが、野犬にはとにかく注意してください。本当に至るところにいました、野犬。

エジプトでは車の路駐は当たり前。その車の陰に野犬が寝転がっている、というシチュエーションが多々あり、私は「尻尾を踏んで、狂犬病にでもなったら…」とびくびくしながら歩いておりました。

3)大通りを外れると陰鬱な雰囲気

また、そういった不衛生な環境ですから、街は大通りを外れると陰鬱な雰囲気が漂っています。

私は今回の旅ではなるべく大通りを歩くようにしていたので、何かに巻き込まれたということはありませんでしたが、興味本位で細い路地に入り込むことのなきよう。何がいるかわかりませんからね。

★移動に関して

エジプトではタクシー配車サービスUberを利用可能です。

エジプトのガソリン価格は日本よりずっと安価であることから、タクシーにも大変安く乗れました。街中の移動が不安な場合は、Uberタクシーに乗っちゃうのがいいと思います。早く移動できるしね。

上述した3点以外では、特に街中で危険だと感じたことはありませんでした。

というか、不衛生さと野犬の恐ろしさしか印象に残ってないです。これ、行けば絶対わかります…。

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4.総評

(1)エジプトは安全とは言えない

ハトシェプスト女王葬祭殿

以上を踏まえ総評すると、2021年現在でも「エジプトは安全とは言えない」と私は思います。

稀であるとはいえ、テロは依然として発生しており、街中はお世辞にも良い雰囲気だけの場所ではありません。

エジプト旅行検討中の皆さまは、ある程度海外旅行に慣れている方が多いのではと推察しますが、ヨーロッパあたりを旅行する時の安心感は、エジプトにはないと感じました。

私は2017年⑪月にイギリスへ行っておりますが、ロンドンでは路地を何本も入っても危険を感じることはありませんでした。都市の規模が違うと言ってしまえばそれまでなのですが。

(ただ、「カイロだけ見れば、ヨーロッパ諸都市よりも治安は良い」というご意見もあるようです。ですので、このあたりは個人の感覚レベルの問題かもしれませんね。)

それと、重ねて申し上げますが本当に野犬注意ですよ!!人より野犬から被害を受ける可能性の方が高い。本当に。

(2)安全に過ごすため、対策としてできること

ただ、危険とは書きましたが、エジプトは本当に素晴らしい国ですので、旅行を考えているのならば絶対に訪れてほしいです。

テロはどうしようもありませんが、自衛の策はいくらでもたてることができます。

例えば、

  • 街中で危険そうな場所(細く薄暗い路地等)は避ける
  • 人目を引くような派手な格好(お金を持っていそうだと思われる格好)はしない
  • 何かに巻き込まれた時のために、しっかり海外旅行保険(特に治療費用)に加入しておく
  • (できれば)最低限の英語能力を習得する

保険について、保険会社が組んだパック保険に加入してもよいですが、セレクト型保険で治療費用補償手厚くしておくとなお安心でしょう。

パック保険の治療費用では、海外で怪我や入院をした際に保険内で賄えない可能性があるようなのです。詳細は以下の記事にて。

また、英語もできるに越したことはありません。上手く話せなくてもよいですから、相手が何を言っているのか聞き取れるくらいの英語力があれば安心でしょう。

ちなみに私は英語をあまり話せませんが、何とか今まで生きています。

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5.まとめ

ホルス神殿の巨大壁

この記事の内容をまとめると、

  1. エジプトの治安は回復しつつあるが、現在もなお危険な状況にあり、安全とは言えない
  2. 治安の他にも、野犬がたくさん徘徊していてとても危険
  3. 街中でも、大通りを外れると陰鬱な雰囲気が漂っている場所があり危険(人的被害を被る可能性あり)

現在もなお、低いとは言えない頻度でテロが発生しています。実際、私の帰国数日後にも三大ピラミッド付近でテロが発生しました。

テロだけでなく、街中にも危険は潜んでいます。不用意に細い路地を歩いてしまうと、何かの事件に巻き込まれてしまう可能性が高まります。

こういった被害を回避するためには、以下の手段を講じることが有効です。

  • 街中で危険そうな場所(細く薄暗い路地等)は避ける
  • 人目を引くような派手な格好はしない
  • 何かに巻き込まれた時のために、海外旅行保険(セレクト型)に加入しておく
  • 最低限の英語能力を習得する

事前に意識して旅に出ることにより対策できることばかりです。ご自身の安全のためにも、上記事項も含め、事前の対策を怠らないようにしましょう。

エジプト旅行を考えているみなさま。この記事が少しでもお役に立てば幸いです。どうか、お気をつけてご旅行なさってください。

次回記事では、「エジプトで気に留めておくべきこと、あって便利だったもの」について執筆します。

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