実は島根県に、全国にわずか12か所しかない貴重な温泉があるってこと、ご存じですか?
その温泉の名は「温泉津温泉(ゆのつおんせん)」。日本温泉協会が定める、天然温泉におけるオール5評価を獲得した数少ない秘湯。
街の中に自然に、ひっそりと佇む温泉。落ち着いた雰囲気と良質な温泉が、あなたを癒してくれること間違いなしです。
1.温泉津温泉とは
(1)島根県大田市について

温泉津温泉のある島根県大田市は、人口33,000人の都市で、ちょうど島根県の真ん中あたりに位置しています。
観光場所としては、世界遺産・石見銀山や国立公園三瓶山やその関連施設のサヒメル、そして仁摩サンドミュージアムなどが有名です。
ちなみに、ゆるキャラは「らとちゃん」。

(2)源泉に一切手を加えない
温泉津温泉の特徴は、全く人の手を加えていない、源泉そのもの、いわゆる生の温泉を使用している点。
源泉の温度が46℃のため、途中で温度を下げたりすることなく、湧いた温泉をそのまま供給できるのです。
ヒートポンプや加水により温度調整を行う温泉が多い中、これらの方法ではどうしても湯の鮮度は落ちてしまいます。温泉津温泉は常に湧きたてのお湯を供給している点も、ほかの温泉とは違う魅力のひとつです。
(3)日帰り入浴は「元湯」と「薬師湯」の2か所
温泉津温泉において、日帰り入浴ができるのは「元湯」と「薬師湯」の2か所のみ。
私は今回、薬師湯にお邪魔しました。
旅館には、宿泊者のみ入浴できる温泉もありますが、加水・加温処理されている場所もあるため、こだわりのある方は要注意を。
(4)アクセス・基本情報
温泉津温泉に限らず、島根県内を旅行する場合は車を第一手段とするのがおすすめです。
温泉津温泉であれば、温泉津温泉駅が最寄りとなりますが、JR山陰本線は運行間隔が1時間~1時間半ととても長く、あちこち移動しようとする場合には相性がよくありません。
レンタカーやについては以下の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。

温泉津温泉の基本情報は以下の通りです。
名称 | 温泉津温泉(ゆのつおんせん) |
所在地 | 〒699-2501 島根県大田市温泉津町温泉津 |
営業日 | 年中無休 元 湯)6:00~20:00 薬師湯)8:00~21:00 |
駐車場 | あり(観光案内所にも無料7台あり) |
日帰り入浴 | 元 湯)大人500円、小人200円 薬師湯)大人450円、小人200円 |
アメニティ | 元 湯)なし 薬師湯)なし |
関連HP | 温泉津町公式HP 薬師湯公式HP 温泉津温泉の宿泊宿(じゃらん公式HP) ![]() |
アメニティは元湯にも薬師湯にもないため、持参するか、受付で購入しましょう。50円程度で販売がありました。
2.鄙びた雰囲気の街並みに癒される

温泉津温泉のもう一つの魅力は、鄙びた雰囲気の街並みを楽しめる点。
有名な温泉街のような派手さはないけど、人々がリアルタイムで生活を営む街の中にぽつんと佇む温泉。なんと言うか、実家に帰ってきた気持ちになってしまう。



訪問時、ちょうど夏祭りの時期で、夜にはきれいな花火を見ることができました。


地元のみなさんに混ぜてもらい、花火鑑賞。こんな街並みの中花火を鑑賞できて、最高の夜でした。
3.1300年の歴史「薬師湯」

それではお待ちかね、私が入浴した薬師湯について。行けばきっとわかる、浴槽から温泉のチカラを感じましたよ…!
(1)全国にわずか12しかない「オール5」評価の温泉
冒頭でもご紹介した通り、温泉津温泉は全国にわずか12しかない、天然温泉「オール5」評価を受けています。
泉質はpH6.3の中性温泉。肌への刺激が少ないため、誰でも安心して入浴できます。
どんなお湯だろう…期待を胸に、いざ浴場へ…。
(2)浴槽には湯の花がびっしり
浴槽内のお写真は撮影できないため、公式HPからご確認いただければと思いますが、浴槽の淵には湯の花がびっしり!
こりゃあ効きそうだ…
天然温泉、源泉かけ流しはどんなもんかな…うん、ちょっと熱いけど、いい湯加減。
浴室内はそんなに広くないですが、観光客が押し寄せているわけでもなく、地元の人でごった返しているわけでもなく。
ゆったり、落ち着いて入浴できました。
4.木造洋館「内蔵丞」でいただくカレーが最高

外観の写真を撮っていませんでした(ノД`)薬師湯のすぐ近くには、大正ロマン溢れる木造洋館「内蔵丞(くらのじょう)」があり、ここでカフェや軽食を楽しむことができます。
温泉から帰ってから知りましたが、内蔵丞は薬師湯の休館を再利用した施設なんだそうです。

ちょっとした写真がとても画になる。ここでのイチオシメニューは自家製内蔵丞カレー。

盛られる器の影響もあり、雰囲気溢れるカレーライス。もちろん、とてもおいしかったです。
その他にも、江戸時代の奉行飯や雑穀プディングなど、目を引くメニューがたくさんありました。
営業時間は11:00~17:00(木曜定休)。個人的には絶対に行ってみてほしいスポットです。お時間があればぜひ。
5.心癒す旅なら温泉津温泉で決まり

島根県大田市にある温泉津温泉は、日本にわずか12しかない天然温泉オール5評価を受けた、源泉に一切手を加えていない生の温泉と、ひなびた街並みが魅力の温泉です。
ひなびた雰囲気の中、地域の方々の生活に溶け込むように営まれている温泉は、日々のストレスや疲れを和らげてくれること間違いなし。わたしも温泉津温泉でゆったりした時を過ごし、心身ともに、たくさんの安らぎを与えてもらいました。
また、温泉津の街にある木造洋館カフェ「内蔵丞」では、大正ロマンあふれる素敵な店内で、名物の自家製内蔵丞カレーのほか、江戸時代の奉行飯や雑穀プディングなど、一風変わったお食事を楽しむことができます。
温泉津でのんびり、ゆったり、心を体をリフレッシュする旅を楽しんでみてはいかがでしょう。以上、温泉津温泉訪問レポートでした。
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大田市に立ち寄るついでに、2つおとなりの益田市の「唐音の蛇岩」を観光していきませんか?
ガイドブックにも載らない超穴場スポットですが、訪問の価値はあると断言できます。唐音の蛇岩は日本海沿いにあり、水仙のシーズンになると日本海の荒波、荒磯に削られた岩、そして黄色い絨毯を敷き詰める水仙が見事な景色を生み出します。
温泉津温泉からは車で1時間20分ほど。唐音の蛇岩の近くには、日本海を眺めながら入浴できる荒磯温泉もあります。是非、島根を深く味わってみてください。
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